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〇 既存添加物 増粘安定剤

アウレオバシジウム培養液 【黒酵母】

現在の既存添加物名簿番号1に収載されるウレオバシジウム培養液は、黒酵母の培養液より分離して得られるもので、主成分はβ-1,3-1,6-グルカンとなります

食品添加物の用途としては、増粘安定剤に使われます。

粘性の淡黄色の液体で、耐熱性,耐酸性,耐塩性があります。

β-グルカンの中で、特に水に溶けやすいのが特徴でエタノールや油脂には不溶です。β-グルカンとは食物繊維の仲間で、キノコや海藻,  酵母,大麦などに存在する多糖類の一種です。漢方にもよく使われています👧

 

僅かに独特な味,香り,酸味があり、ここらへんが食品添加物としては使い勝手が悪いところかもしれません。また増粘安定剤として使うには高値になるので、原材料にあまりみないかもしれませんが、飲料や菓子類,麺類,餅類,加工品,ジャム,調味料など様々に添加可能です。免疫力UP!を謳う、はっ酵乳などには使われているよ🐣

 

 

 

 

気になる安全性試験の結果は下記の通り(ここはとばしてもいいですよ🐤)

  • 反復投与試験
    F344 ラットを用い、検体濃度を 0.56、1.67、5.0%となるように調整し、飲水投与にて 90 日間反復経口投与試験を実施した。その結果、血液学的検査及び血液生化学的検査において有意差のみとめられた検査項目が散見されたが、いずれも用量相関性は認められず、正常範囲内の軽度の変化であるため、被験物質の影響ではないと結論した。病理組織学的検査の結果、雌の肝に巣状に軽度の小肉芽腫及び髄外造血、雄では心筋に軽度の炎症性細胞浸潤などが散見されたが、これらの変化は F344 ラットの自然発生病変であることが知られており、群間にも差は認められなかったことから毒性学的意義の乏しい病変であると考えられた。これらのことを総合的に判断すると無毒性量は 5%であると考えられた。
  • 遺伝毒性試験
    細菌(TA98、TA100、TA1535、TA1537、WP2urA/pKM101)を用いた復帰突然変異試験は、500 mg/plate まで試験されており、代謝活性化の有無にかかわらず陰性であった。
    哺乳類培養細胞(CHL/IU)を用いた染色体異常試験は、試験可能な実験条件下(10%v/v)において、染色体異常誘発性は認められなかった。
    マウスを用いた小核試験は技術的投与可能量(420mg/kg)まで試験されたが、いずれの用量においても小核誘発性は認められなかった。

シンプルにわかりやすく説明するとアウレオバシジウム培養液には安全な結果が出ているということです。むしろ腸の調子を整え、免疫システムや免疫バランスも整えるということで、多目的食品のアウレオバシジウム培養液を愛用している根強い愛好家もいらっしゃるんですよ👩

 

判定 😀