無機化合物の亜塩素酸ナトリウムは、強い酸化力を持つことから、酸化剤や漂白剤として用いられることの多い物質です。
水によく溶けるのもあり、パルプ,綿,麻などの繊維の漂白、和紙,油脂,ショ糖の脱色、水道水の殺菌剤(水処理工程における消毒剤,廃水処理)コンタクトレンズの洗浄液、脱硝処理、抜洗剤、プリント基板表面処理など様々な用途に使われています。
超低濃度にして、保存剤としてマウスウォッシュやホワイトニングにも使われたりもしています。
別名は亜塩素酸ソーダ,亜塩曹,ピクロ硝酸
危険有害性情報として
火災助長のおそれ;酸化性物質
飲み込むと有毒(経口)
皮膚に接触すると生命に危険(経皮)
吸入すると生命に危険(粉じん)
皮膚刺激
強い眼刺激
遺伝性疾患のおそれの疑い
呼吸器系、腎臓の障害のおそれ
長期又は反復ばく露による心臓、血液の障害のおそれ
水生生物に非常に強い毒性
長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
などがあります。
毒物及び劇物取締法により
『亜塩素酸ナトリウム及びこれを含有する製剤。ただし、亜塩素酸ナトリウム二五%以下を含有するもの及び爆発薬を除く。』
という条件で劇物に指定されています。
また日本の消防法では危険物第1類の酸化性固体に分類されています。
この時点で高濃度では、人体に判定 👿の物質ということは、ご理解頂けたかと思います。
ここからが食品添加物のご説明です🐤
食品添加物としては、殺菌剤,漂白剤として使用されています。
塩素系殺菌料となります。
指定添加物として使用基準が定められています。
使用できる食品 | 使用量の最大限度等 |
果実類:かんきつ類果皮(菓子製造に用いるものに限る) さくらんぼ ぶどう もも 野菜類:ふき |
制限なし |
魚介類:かずのこの加工品(干しかずのこ及び冷凍かずのこを除く) 野菜類:生食用野菜類 卵 類:卵殻 |
0.50g/kg の浸漬液 |
食肉,食肉製品 | 0.5~1.2g/kg の浸漬液pH2.3~2.9の浸漬液又は噴霧液を30秒以内で使用 |
使用条件として
【最終食品の完成前に分解、又は除去しなければならない】
とされています。
つまり食品に残らないことが条件ということです。
ですので、食品添加物としての表記は免除となり、使用されていても消費者にはわかりません。
ヒト推定致死量は20~30gとなります。
安全性試験の結果は下記の通りです。
ここは実際の試験結果を肌感で味わって頂ければと思いました。眺めてみてね🐣